創刊記念特別企画

まだまだ知られていない「終身勤務医のリスク」

元SDN48メンバー甲斐田 樹里×承継開業コンサルタント 西川芳彦

安心なのは、終身勤務医、新規開業、承継開業のどっち?

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これまで順風満帆でやってこれたこの動物病院が、これからは激変の時期を迎えることになります。

それは犬の頭数が減っていくからです。そこで臨床獣医師、開業を目指す方をサポートしたいと考え、 学生向けの「Succession」、勤務医向けの「Succession Advance」を創刊することにしました。

その創刊記念として、元SDN48メンバー・甲斐田樹里さんによるインタビューを企画しました。

甲斐田

みなさん、こんにちわ。甲斐田樹里です。
今日は承継開業コンサルタントの西川社長に、現在、 勤務医として働いている皆さんに、終身勤務医として 働き続けた場合と繁盛する動物病院を引き継いで開業 した場合についてお話を伺っていきたいと思います。
西川社長、よろしくお願いします。

西川

はい、よろしくお願いします。

甲斐田

現在、勤務医として働く獣医師さんは、この まま終身勤務医として働いて、将来は開業するつもり がない先生が増えているとのことですが、実際のところはどうなのでしょうか。

西川

はい、そうなんです。 もともと獣医師を目指す方は、勤務医から動物病院 を新規開業して獣医師を続ける人が多かったのです。
ところが最近、設備投資の金額が高くなったり、病 院が増えて過当競争等のリスクが高くなっていることを聞いて、新規開業することを諦めて、一生、勤務医 を続ける人が増えています。

甲斐田

終身勤務医というのは、開業に比べて安定しているのではないのでしょうか。

西川

開業しないで勤務医を続けていく方が生活等が 安定していると見えるのです。
ところが、私は「勤務医を続ける方がリスクになる」 と若い獣医師さんには言い続けてきました。

甲斐田

どんなところがリスクなのか、詳しく教えてください。

西川

サラリーマンや公務員であれば、定年まで働き 続ける人が多いと思いますが、動物病院の場合は、サ ラリーマンや公務員のように組織が大きくありません。 多くても100人以下です。
世間では定年は 65 歳まで延長されようとしていま すが、勤務医がこの 65 歳の定年まで勤めることは難しい。
それは、獣医師というのは「体力が必要な仕事である」 という点です。時間外労働もあり、入院患者さんがい れば夜間も診療したり、休みがなかなかとれない、激務なんです。
この激務は若いうちならいいのですが、40代、50代 になってくると続けて行くのが大変になっていきます。

しかも組織が小さいので、収入がずっと増えていく ような管理職などのポストもあまりないので、50 代以降は子供の教育費などで一番お金が必要な時ですが、 なかなか給与が上がるのは難しい。
また、企業勤めのサラリーマンと違って、退職金や 企業年金がないので、仮に定年まで勤められたとしても、その後の老後の生活は極めて不安定になるので、 一見、勤務医であり続ける方が安定、安心できると思 うのでしょうが、そうではないんです。
せいぜい 40 歳くらいまではこの問題は意識しなくていいのですが、50 代、60 代になってくると、家族の生活をどうしていくのかで不安が出てくることにな ります。

甲斐田

若い人が「終身勤務医」と聞くと、安定して いると感じてしまう人が多いと思います。
しかし、実際はそうではないというのが、西川社長 の話から分かりますね。

西川

若い時は 20 年先、30 年先のことまで考えませ んので、「終身勤務医」と聞くと、一生これで食べてい けれると思うのでしょう。
しかし実際のところは、安心、安定にはならない。
将来のこうしたリスクを考えると、勤務医を続けて行くことの方がリスクが高いと言えるのです。

開業には新規の他にもう1つある

甲斐田

若い獣医師さんたちは、自分の定年退職後の ことは考えているのでしょうか。

西川

あまり考えていないでしょうね。
開業することにリスクが高くなってきたから、単に 勤務医を続ける人が増えているのですが、実は、新規開業の他に、もう1つの開業法として「承継開業」と いう方法があります。

甲斐田

その「承継開業」というのは、どういうもの なのでしょうか。

西川

承継開業は、最近ではあらゆる業界で増えて来 ているのですが、すでに開業している動物病院を買い取って開業する方法です。

甲斐田

買い取ってとは、第三者が買うということで しょうか。

西川

はい、そうです。

甲斐田

買い取ってとは、第三者が買うということで しょうか。

西川

はい、そうです。
今まで動物病院の承継というと、親から子供へ引き 継ぐケースが多かったのですが、最近は子供が獣医科 大学に入学できなかったり、親が忙し過ぎるのを見て自分は引き継ぎたくないという子供が増えているので、 後継者がいない動物病院が増えています。
そのため、他人でも、やる気がある人がいたら、自分の病院を引き継いでほしいと考える院長が増えて来ているのです。

甲斐田

人間の病院や歯医者さんでは息子や娘が引き 継ぐことが多いというのは聞いていたので、動物病院もそうかと思っていましたが、実際は、第三者が引き継ぐこともあるのですね。

西川

そうなんです。動物病院は人間の病院と違って、 動物が入院していると院長が休まずに管理、治療をすることもあって、激務なんです。
そのため、家族揃って休んだり、旅行に行ったりすることもできないので、そういう親の姿を見て来た子供は自分はこんな仕事はしたくないと考える人が増えているのです。

甲斐田

飼い主の立場から言えば、やる気がある先生が引き継いでくれる方が安心できますね。

西川

そうですね。繁盛している動物病院であればあ るほど、その病院が後継者不足で突然廃院されてしま うと困りますので、後継者がいない病院を若い獣医師 が引き継ぐことは地域の獣医療を守る事にもなります。
そしてなにより、繁盛している病院を引き継ぐこと は若い獣医師にとっては、すでに患者さんがいて、症例があるところからスタートできますので、引き継い でもらう院長にとっても、引き継ぐ若い勤務医にとってもメリットがあると言えるのです。
これを動物病院の第三者事業承継と呼んでいるの ですが、欧米では第三者が引き継ぐのが当たり前ですが、日本ではまだまだ第三者が引き継ぐ慣習があまりないので、これを日本で普及させていきたいと思っています。

甲斐田

これから知る人が増えて、自分も承継で開業したいと思う勤務医先生が増えて来るといいですね。

西川

そうなんですね。
この点については、獣医科大学でも教えませんし、動物病院に勤めてからも院長はこうした開業法があることを知っていても勤務医には教えませんので、この 承継開業はあまり知られていないのです。
私は、若い獣医師にこの承継開業を直接知らしめるために、この雑誌を創刊しようと思いました。

甲斐田

これから多くの勤務医先生が知るようになっていってほしいと私も思いますね。

西川

今勤務医の希望者が大都市に増えていまして、地方都市では勤務医や後継者がいなくて困っている病 院が増えています。
開業医も、勤務医も、とにかく首都圏に集中していますが、地方都市の繁盛病院はたくさんありますから、 この地方での承継開業を考えてもらえれば、開業のチャンスになることを伝えていきたいですね。

承継開業のメリットはどこにあるのか?

甲斐田

ちなみに開業するといいことはあるのですか。

西川

特別対談

はい、たくさんあります。
勤務医になっている人は、ペットの治療がしたくて獣医さんになった方々です。

勤務医の時は、院長もいますし、スタッフもいますの で、自分の好きなように仕事をすることはできません。
それが開業すれば、「一国一城の主」になるわけですから、自分がしたい治療法や手術などが思い通りにで きるようになります。
また、働き方についても、いつ働いても、いつ休ん でも、これも自由になります。
そして一番の違いは、収入です。
新規開業の場合はゼロからのスタートになるので収 入が低い場合もありますが、この承継開業のケースは まるで違います。
勤務医の年収は 700〜800 万円がいい方ですが、承 継開業で院長になると、平均して勤務医の時の2倍以 上の収入はとっています。

ということで、承継開業すると、収入面でも、仕事 の満足度の面でも、引き継いだ先生方は非常に喜んでおられます。
今ある繁盛している病院を引き継ぐことは、勤務医 時代と比較しても、新規開業と比較しても、大きなメリットがあるのですが、若い獣医師先生で知らない方 が多いので、今回、この雑誌を出そうと思いました。

甲斐田

こういうメリットがあると聞くと、リストラや退職後を心配しながら勤務医を続けるよりも承継開業した方がいいように思いますね。
気になった方はぜひ承継開業コンサルタント、メディカルプラザの西川社長にご連絡をください。
西川社長、本日は有り難うございました。

西川

有難うございました。